CLARUS500 超広角眼底撮影装置を導入しました

CLARUS500 超広角眼底撮影装置を導入しました

CLARUS500 走査型超広角眼底撮影装置では、通常の眼底写真装置では撮影ができない眼底の超周辺部まで撮影することができます。
通常の眼底写真では写りきらない周辺部の網膜剥離や、糖尿病網膜症の出血などがこの装置により1枚で眼底写真として残すことができるので、患者負担が極端に減るとともに、わかりやすい病態説明の参考にもなります。2018年2月現在でこの装置は5台程度日本に導入され、大学病院など含め東海地区では当院が初の設置になります。
通常の眼底写真が以下のような眼底写真となります。後極 と言われる網膜の中心部分が写っています

に対してCLARUS500で、特に散瞳(点眼で瞳孔を広げること)をせずに撮った写真が以下のようになります。

比べてみると周辺部まで綺麗に映っているのがわかります。
別の広角写真でもお話しします。以下の写真は眼底写真を2回撮り、横に並べたものです。
通常の眼底写真では、黒線の範囲内でしか写りません。それと比べるといかに周辺部まで写っているかがわかります。

ここまで周辺部の網膜は眼底写真に残すことは非常に難しかったのですが、この装置では簡単に、患者負担少なく撮ることが可能なので、今まで写真を見せながら説明することのできなかった病気や網膜の状態も、当院では広角写真を見せながら病態説明することが可能となり、また写真にしっかり残すことで、見逃しも減りますし、正確な病態把握が可能となりました。

以下にCLARUS500で撮った眼底写真を紹介します。
1枚目が糖尿病網膜症です。通常の眼底写真で写らない周辺部まで眼底出血が広がっているのがわかります。

2枚目が網膜静脈閉塞症といわれる、目の静脈が閉塞する病気の写真です。
白くなっている血管が詰まった静脈です。
周辺部までレーザー治療による瘢痕が確認されます。

最後に網膜剥離の治療後の写真です。網膜剥離は通常は網膜の周辺部から起こるものなので、通常の眼底写真では写りきらないことが多いです。CLARUS500では周辺部の網膜剥離の治療痕がしっかりと確認されています。

以上のように超広角眼底撮影装置は、これからの眼科診療に必要な装置となってきます。
当院では積極的に、必要な装置は導入し正確な診療ができるよう心掛けていきたいと考えております。

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